🌱はじめに(導入文)
神殿は、本来、すべての人が祈るために集まる聖なる場所です。けれど、イエスが訪れたとき、そこは商売と騒がしさに満ちていました。イエスはその場をきよめ、神の家としての本来の姿を取り戻させました。この出来事から、私たちの心の内も照らし出されていきます。
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前回の記事「いちじくの木をのろう」はこちらからご覧いただけます
📝この記事を読むとわかること
・「宮きよめ」と呼ばれる出来事の意味
・イエスが怒りを表された理由
・神殿が果たすべき本来の役割
・私たちの心の神殿としての在り方
📖 この箇所の文脈|いちじくの木と宮きよめ
前回は、受難週の日曜日にイエスがエルサレムに凱旋され、多くの人々が歓声をあげて迎えました。その翌日の月曜日、イエスは実のなっていないいちじくの木を見て、それをのろわれました(象徴的な行為でした)。そしてその同じ日、神殿に入られたイエスは、商売のために穢された神殿の庭をきよめる行動に出られます。この「宮きよめ」は、外側だけでなく、内なる信仰の真実さを問う深いメッセージをもっています。
なお、「宮きよめ」はこの場面が2回目であると考えられます。1回目はイエスの公生涯の初め、ヨハネの福音書2章に記されており、今回のマルコ11章での宮きよめは、受難週の月曜日に行われたものです。イエス様はその生涯の始まりと終わりに、神殿が祈りの場であることを示されたのです。
🖼️ 原画:『宮きよめ』(らけるま作)


🪷やさしい解説|受難週の月曜日
イエスは神殿の庭で人々が商売をしている姿をご覧になり、大きな憤りを示されました。それは、祈りの場が利得のための場所に変わってしまっていたからです
【詳しい解説】
この宮きよめが行われたのは「異邦人の庭」と呼ばれる神殿の外側の区域でした。本来ここは、ユダヤ人以外の人々が神を求めて祈ることができる場として設けられていました。けれどその場所に、両替人や動物を売る商人たちが立ち並び、礼拝の静けさと神への思いがかき消されていたのです。
イエスは商売人たちを追い出し、「わたしの家は祈りの家と呼ばれるべきである」と語りました。これは、神殿がすべての国の人々のための祈りの場であるという預言(イザヤ56:7)を思い起こさせます。
この出来事は単なる怒りの表現ではなく、「心の神殿が、神にささげられているか?」という問いかけでもあります。
また、18節では、この様子を見聞きした祭司長たちや律法学者たちが、イエスをどうにかして殺そうと計ったことが記されています。その理由は、イエスの教えに群衆が深く感動していたため、彼らがイエスの影響力を恐れ、ねたんだからです。イエスの行動は、人々の心にまっすぐ届きましたが、宗教的な権威を持つ者たちには脅威と映ったのです。
🌼こどもたちへのメッセージ
イエスさまは、神さまにお祈りする大切な場所が、うるさくてお金もうけのためにつかわれているのを見て、かなしくなってきよめました。わたしたちの心も、神さまにお祈りするたいせつなところ。やさしく、きれいにしておきたいね。
🎚️ 弟子の告白
主よ、私はしばしば、心の神殿を騒がしい思いや自己中心で満たしてしまいます。けれど、あなたがそこをきよめ、再び祈りの家としてくださることを信じます。私はあなたに従い続けたいと願います。どうか私の内に御国の平和を築いてください。
🖼 原画アイキャッチ情報
【代替テキスト】
イエスが神殿の庭から商売人たちを追い出している場面。人々が驚き見守る中、「わたしの家は祈りの家と呼ばれるべきである」と語るイエスの姿。
【キャプション】
「わたしの家は祈りの家と呼ばれるべきである」――商売でにぎわう神殿をきよめ、祈りの場へと立ち返らせたイエスの姿(マルコ11:15–19)
📌原画には、パブリックドメイン口語訳が含まれています。
https://j-bible.jimdofree.com/
🎨 らけるまの創作メモ|心の祈りを描こうとした日
この絵を描くとき、「怒り」という感情をどう表すか、心を込めて祈りながら描きました。でもそれは、ただの怒りではなく、愛からくる正義のあらわれだと信じています。神さまの家を大切にされるイエスのまなざしを、見る人にも感じてもらえたらと願っています。
📝この記事のまとめ
・「宮きよめ」は神殿をきよめ、祈りの家に戻す出来事
・場所は「異邦人の庭」であった
・イエスの怒りは、愛と義に基づいた行動
・私たちの心も、神さまに向かう祈りの場である
🕊️ 結びの祈り
主よ、あなたの心の痛みを、少しだけでも感じることができるように助けてください。私たちの心が、あなたへの祈りと愛で満たされますように。あなたの平和が、この地にも、私たちの内にも、静かに広がっていきますように。
🔔 次回の予告
次回は、「ギリシヤ人の願いと人の子が栄光を受ける時」――ヨハネの福音書12章20-50節をともに味わいましょう。
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