裏切られ逮捕されるイエス|ヨハネの福音書18章2–12節

ゲツセマネの園で、ユダがイエスに接吻して裏切り、兵士たちに引き渡す場面。後方にはたいまつや槍を持った兵士たち、右側には剣を抜いて僕の耳を切るペテロの姿が描かれている。 イエス様の足跡を巡る旅

🌱はじめに

夜の静寂の中、ゲツセマネの園で祈っておられたイエス様に、ついに裏切りの時が訪れます。
信頼していた弟子ユダによって導かれた兵士たちに囲まれ、イエス様は何も抵抗せずにご自身を差し出されました。

それは敗北ではなく、救いのご計画の一歩。
イエス様はこの瞬間も、私たち一人ひとりを愛しておられたのです。



📝この記事を読むとわかること

  • ユダの裏切りとイエスの逮捕の流れ
  • イエス様の静かな従順と愛
  • ペテロの行動と人間的な反応
  • 私たちも弟子として歩む希望の視点

📖この箇所の文脈|ゲツセマネの祈りの直後

前回は、イエス様が血のような汗を流しながら、父なる神に祈られたゲツセマネの場面を見ました。
その深い祈りの直後、ユダが一団を連れてやってきます。イエス様は、恐れることなくその場に立ち、進み出られます。

ここでは、裏切り者ユダによってイエス様が逮捕される様子が描かれています。
しかしその中でも、イエス様は弟子たちを守り、神のご計画に従順であり続けられました。


🖼️ 原画:『裏切られ逮捕されるイエス』(らけるま作)

夜の闇の中で兵士たちに囲まれ、裏切ったユダに導かれて逮捕されるイエス。手前には剣を抜いたペテロが、祭司の僕マルコスの耳を切り落とす場面が描かれている。
「その杯は、父がわたしにくださったのだから」 ヨハネ18章に描かれるゲツセマネの園での逮捕の場面。イエスは裏切りと暴力のただ中でも、静かに父の御心に従われました。

🪷やさしい解説

ヨハネの福音書18章2–12節は、ゲツセマネで起こったイエス・キリストの逮捕の場面を描写しています。この箇所は、イエスが自ら進んで捕らえられるという、ヨハネの福音書全体の特徴的なテーマを強調しています。


📖 主な内容の解説

このセクションは、イエスの逮捕に至るまでの出来事を詳細に記しています。

1. 逮捕の場所と人物(2–3節)

  • 場所の特定: 逮捕が起こったのは、イエスが弟子たちと度々集まっていたゲツセマネにある園でした。裏切り者のユダはこの場所を知っていました。
  • 逮捕隊: ユダは、兵隊(ローマの兵士)、祭司長たちやパリサイ派から差し向けられた役人(神殿の番兵)を連れてきます。彼らはたいまつともしび、そして武器を持っていました。これは夜間の逮捕であり、イエスを重要犯と見なしていたことを示します。

2. イエス自身の行動と権威(4–9節)

  • 自発的な行動: イエスは、自分に降りかかるすべてのことを知った上で、彼らの前に進み出ます。他の福音書に比べて、ヨハネの福音書ではイエスが主導権を握っている点が強調されます。
  • 「わたしが、それである」: イエスが「誰を捜しているのか」と尋ね、「ナザレのイエスだ」という返答に対して「わたしはそれである」と答えると、彼らは後ずさりして地に倒れてしまいます。これは、この言葉が旧約聖書で神の御名を示す表現(出エジプト記3:14)であり、イエスの神的な権威を示す重要な瞬間です。
  • 弟子たちの保護: イエスは、捕らえる者たちに対し、「わたしを捜しているのなら、この人たち(弟子たち)を去らせてもらいたい」と言います。これは、「あなあなたが与えて下さった人たちの中のひとりも、わたしは失わなかった」(ヨハネ17:9)というイエスの言葉が成就するためでした。イエスはご自身が捕らえられることによって、弟子たちの安全を確保したのです。

3. ペテロの抵抗とイエスの意志(10–12節)

  • ペテロの抵抗: 弟子のシモン・ペテロは剣を抜き、大祭司の僕であるマルコスの右の耳を切り落とします。これは、イエスを守ろうとする人間の熱意の表れです。
  • イエスの戒め: イエスはペテロに「剣をさやに納めなさい」と命じます。そして、父なる神がイエスにお与えになった苦難の時()を飲むことを拒まない、神の御心に従うという断固たる決意を表明します。
  • 逮捕の完了: 最終的に、兵隊、司令官、そしてユダヤ人の役人たちがイエスを捕らえ、縛ります。

✨ ヨハネの福音書の特別な強調点

この箇所におけるヨハネの福音書の特徴は以下の通りです。

  1. 王としてのイエス: 逮捕の瞬間でさえ、イエスは状況に圧倒されることなく、むしろ権威をもって敵に立ち向かっています。これは、イエスが救い主、そしてとして自ら進んで犠牲になるというテーマを際立たせます。
  2. 預言の成就: イエスは、逮捕の瞬間も常に神の計画聖書の成就を意識して行動しています。弟子たちの保護もその一つです。
  3. 神の御心への従順: イエスは苦難を避けようとせず、ペテロの抵抗を制して、神から与えられた杯を飲むことを選びます。これは、イエスの受難が偶然の出来事ではなく、救いのための神の計画の一部であることを示しています。

この箇所は、イエスの逮捕が彼の敗北ではなく、人類の罪のための自発的な献身という、彼の使命のクライマックスの始まりであることを示しています。


🌼こどもたちへのメッセージ

イエスさまは、こわいときでも、しずかにお祈りをして、神さまのみこころにしたがいました。
おともだちがにげたり、うらぎられても、イエスさまはおこらずに、やさしく人をまもられました。

わたしたちも、こまったとき、イエスさまみたいに、しずかにおいのりができるように、
イエスさまにたよっていきましょうね。


🎚️弟子の告白

主よ、わたしはあなたの弟子として歩みたいと願いながら、
時に恐れや怒りに心を奪われ、あなたの御心を見失ってしまいます。

でも、あなたはそんな私の弱さも知っておられ、なお愛し、導いてくださいます。
イエス様、あなたが歩まれた従順の道を、少しでも見つめながら、今日もあなたについて行かせてください。


🖼 原画アイキャッチ情報

【代替テキスト】
夜の闇の中で兵士たちに囲まれ、裏切ったユダに導かれて逮捕されるイエス。手前には剣を抜いたペテロが、祭司の僕マルコスの耳を切り落とす場面が描かれている。

【キャプション】
「その杯は、父がわたしにくださったのだから」
イエス様は裏切りと混乱のただ中でも、静かに父の御心に従われました。

📌原画には、パブリックドメイン口語訳が含まれています。


🎨らけるまの創作メモ|裏切られる夜に祈りを描こうとした日

この絵を描いていたとき、「イエス様はどんな思いでこの瞬間を迎えられたのだろう」と何度も問いかけていました。
誰かに裏切られる痛み。弟子に見捨てられる孤独。そのすべてを飲み込んでなお、愛し続けるイエス様のまなざしを、
少しでもこの絵の中に宿せたらと思いながら、筆を取りました。


📝この記事のまとめ

  • ユダの裏切りによって、イエス様は逮捕されました
  • イエス様は恐れることなく、自ら進み出られました
  • 弟子たちは混乱し、ペテロは剣を抜きました
  • イエス様は「剣をおさめなさい」と言われ、御心に従われました
  • 私たちも弱さの中で、イエス様を信じて従う者でありたいと願います

🕊️結びの祈り

主イエス様、
あなたが逮捕される夜、裏切りのただ中で見せてくださった静けさと愛を思います。
私たちの心が不安や恐れにゆれるときも、
どうかあなたのまなざしの中にとどまることができますように。

わたしたちがあなたの御心に心を合わせ、
あなたに従う力を、日々与えてください。
読んでくださった方の上にも、あなたの平安と導きがありますように。アーメン。


🔔次回の予告

次回は、「アンナスの尋問を受けるイエス」ヨハネの福音書18章12–14、19–24節を味わいます。
権力者の前に立たれるイエス様の静かな姿に、また耳を傾けてみましょう。


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