エルサレムへ勝利の入場──ルカの福音書19章29–44

イエスがろばの子に乗ってエルサレムに入城する場面。民衆がしゅろの葉を手に迎え、子どもたちや弟子たちが喜びの中で見守っている様子が、やさしい色合いと穏やかな表情で描かれている。 イエス様の足跡を巡る旅

🌱はじめに

春風の中、イエス様がろばの子に乗ってエルサレムへと入城される場面は、静かでありながらも大きな意味を持つ瞬間です。この勝利の入場は、栄光の王としてではなく、へりくだりと平和を携えた救い主としてのイエスの姿を私たちに映し出しています。そしてこの日から、主の受難が始まっていくのです。



📝この記事を読むとわかること

  • エルサレム入城の出来事の意味
  • イエスの涙と預言の背景
  • 原画に込められた思いと描写の工夫
  • 私たちへのメッセージと信仰の応答

📖 この箇所の文脈|ザアカイとの出会いの後に

前回は、イエスがエルサレムに上る途上でエリコに入られ、取税人の頭のザアカイがいちじくの木に登ってイエスを見ていた時、イエスがザアカイに声をかけて、ザアカイはイエスを家に招き、回心した後の出来事です。いよいよ今回から受難週に入りました。


🖼️ 原画:『エルサレムへ勝利の入場』(らけるま作)

イエスの弟子たちが、命じられたとおりにロバの子を連れてきて、イエスがそれに乗る場面。人々が上着を道に敷き、イエスを歓迎している。

イエスがろばに乗ってエルサレムに入ると、人々はしゅろの葉を振り、上着を道に敷いて歓声を上げる。パリサイ人の反応と、イエスの涙による預言の場面も描かれている。
「主の御名によって来たる王に、祝福あれ」――エルサレムの人々の歓声の中で、イエスは都の上に涙し、平和の道を知らぬ人々のために心を痛められました。──ルカの福音書19章より

🪷やさしい解説|ろばの子に乗る王、涙を流す救い主

イエスのエルサレム入城は、人々の歓声の中にありながらも、主ご自身の心には深い悲しみがありました。この箇所を通して、イエスの愛と神のご計画の静けさに心を向けてみましょう。


「エルサレムへの勝利の入場」ルカ19:29-40

イエスはオリーブ山に近づかれたとき、弟子たちにろばの子を連れてくるように命じます。それは旧約の預言(ゼカリヤ9:9)の成就でもありました。民衆は上着を道に敷き、しゅろの葉を振ってイエスを歓迎しました。これは王の到来を意味する行動でした。

けれどもイエスは、力や武力で支配する王ではなく、平和と謙遜をもって人々に仕える救い主として来られたのです。弟子たちはイエスを信じて従い、人々は喜びをもって彼を迎えました。しかしその叫びの背後には、これから訪れる十字架の静けさが近づいていました。


「イエスの嘆き」ルカ19:41-44

群衆の歓声に包まれながらも、イエスは都を見て涙を流されます。「もしこの日に、平和への道を知っていたなら……」と語るその言葉には、エルサレムに対する深い愛と憐れみが込められています。

人々は目の前の繁栄や奇跡を求めていましたが、真の平和の道を見失っていました。イエスは、その不信と無理解によって、やがて都が滅びることを預言されます。イエスの涙は、裁きの予告というよりも、招きに応えなかった者たちへの悲しみでした。


🌼こどもたちへのメッセージ

イエスさまは、ろばの子に乗って町にはいりました。人びとは大きな声でイエスさまをむかえました。でも、イエスさまはしずかに町をながめて、かなしい気もちになりました。なぜなら、みんながほんとうの「やさしさ」と「へいわ」のことを、まだわかっていなかったからです。


🎚️ 弟子の告白

主よ、私はあなたの弟子でありながら、時にあなたの平和の道を見失ってしまいます。けれども、あなたが涙を流してまで呼びかけてくださる愛に、心から応えたいと願います。
私は弱く不完全ですが、あなたの御声に従い、あなたの国を待ち望む者でありたいと願います。主よ、今日もどうか私を導いてください。


🖼 原画アイキャッチ情報

【代替テキスト】
イエスがろばの子に乗ってエルサレムに入城し、人々が上着を道に敷き、しゅろの葉を振って歓迎している様子。群衆の中には喜ぶ人々と、イエスを問い詰めるパリサイ人の姿も描かれている。

【キャプション】
「主の御名によって来たる王に、祝福あれ」──喜びと涙の交差する瞬間。受難の始まりを告げる静かな勝利の入場。

📌原画には、パブリックドメイン口語訳が含まれています。
https://j-bible.jimdofree.com/


🎨 らけるまの創作メモ|静けさの中の勝利を描こうとした日

この絵を描いたとき、私は「栄光の王なのに、静かで優しい入場」という不思議な場面に心をとめました。イエスさまは人々の歓声の中にいても、その心には涙がありました。その静けさを絵の中に残したいと願い、あえて色を柔らかく、表情を穏やかに描きました。


📝この記事のまとめ

  • イエスの入城は平和の王としてのしるしでした
  • 人々の歓声の中で、イエスは涙を流されました
  • 受難週はこの入城から始まります
  • 私たちもまた、主の招きに心で応える者となりたいです

🕊️ 結びの祈り

主イエスよ、あなたが涙を流されたエルサレムのために、私たちの心もまた、あなたの平和の道を選ぶ者としてください。
にぎやかな歓声の中でも、静かにあなたの愛に目を向けられるよう、どうか私たちの心を整えてください。
読んでくださった方々一人ひとりのうちに、あなたの平安と導きがありますように。


🔔 次回の予告

次回は、「いちじくの木をのろう」マルコの福音書11章12-14
小さな木に込められた、主からの深い問いかけについてご一緒に味わいましょう。


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✨感謝のことば
最後まで読んでくださって、ほんとうにありがとうございます。
あなたの心に、今日も小さな光が灯りますように――
またいつでもお越しくださいね🕊️
イエス様の足跡を巡る旅
著作権
本作品は、聖書に忠実に、神様との対話の中で心を込めて描いた原画です。文化庁に著作権登録済みであり、無断使用・転載はご遠慮くださいますようお願いいたします。 This artwork was prayerfully created in faithful reflection of the Bible and through a personal dialogue with God. It is registered with the Agency for Cultural Affairs, Japan. Unauthorized use or reproduction is not permitted.
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