🌱はじめに
イエスさまは、ひとりで歩まれるのではなく、弟子たちとともに福音を伝える道を選ばれました。
ルカの福音書10章には、「伝える」「聞く」「見る」「愛する」――そんな信仰の歩みの基本が、あたたかく力強く描かれています。
この物語にふれながら、わたしたちも「となり人」としての使命を見つめてみましょう。
✨ イエスさまの足跡をたどる旅へ ✨
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📝この記事を読むとわかること
- ルカの福音書10章の全体の流れ
- イエスが語られた「良いサマリヤ人のたとえ」の意味
- 弟子たちの喜びと、主の喜びの違い
- 「となり人」として歩む信仰のあり方
📖 この箇所の文脈|弟子たちの派遣と応答
ルカの福音書10章は、イエスが72人の弟子を遣わす場面から始まります。
彼らは町や村に平和を告げるために送り出され、その旅を通して、神の国がどのように人々に近づいているかを体験します。
その道のりの中で、拒絶されること、受け入れられること、喜び、問いかけ、そして愛することの本質が、順を追って語られます。
🖼️ 原画:『良い知らせを伝える人びと』(らけるま作)




🪷やさしい解説
1.「七十二人を町や村に派遣する」ルカ10・1-12
イエスは、72人を二人ずつ遣わして、福音を先に告げる役目を与えられました。
その姿はまるで、実りの時を迎えた畑に働き手を送り出す農夫のようです。
「平安がありますように」と告げること、それこそが弟子たちの使命でした。
2.「不信仰なガリラヤの町々を責める」ルカ10・13-16
イエスは、みことばを受け入れない町々に向かって、深い悲しみをもって語られます。
奇跡を見ても悔い改めない心。それは、神のあわれみを遠ざけてしまうこと。
でも同時に、弟子たちには「あなたがたを聞く者は、わたしを聞くのだ」という尊い委ねも示されます。
3.「七十二人の帰還」ルカ10・17-20
遣わされた72人は、驚きと喜びに満ちて戻ってきました。
「主よ、あなたの御名を使うと、悪霊さえも従います!」
けれどイエスは、「あなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい」と言われました。
真の喜びは、奇跡ではなく、神との関係にあるのです。
4.「父なる神への賛美」ルカ10・21-24
イエスは、幼子のように神を信じる者に、ご自身の心を喜びであふれさせながら語られます。
「父よ、これはみこころにかなったことです」
神の真理は、単純な信頼のうちにあると、イエスは賛美の祈りをもって示されました。
5.「律法の専門家の質問」10・25-28
ある律法学者が、永遠のいのちについて問います。
「律法には何と書いてあるか。あなたはどう読むか」――イエスは答えを与えるのではなく、相手自身の気づきを促すように問いかけられます。
神を愛し、となり人を愛する。すでに答えは心に与えられているのです。
6.「良いサマリヤ人のたとえ」10・29-37
律法学者が「わたしの隣人とは誰ですか」とたずねたとき、イエスは一つの物語を語られました。
助けを必要としている人に出会ったとき、立場や宗教ではなく、「憐れみの心」で動く人こそが隣人であると。
「行って、あなたも同じようにしなさい」――この言葉は、今もわたしたちに語られています。
🌼こどもたちへのメッセージ
イエスさまは、こまっている人をたすけるサマリヤ人のはなしをしてくれました。
わたしたちも、まわりの人にやさしくして、イエスさまのようなこころで歩んでいこうね。
🎚️ 信仰のことば
「あなたの名が天に書き記されていることを喜びなさい」
――ルカの福音書10章20節
🖼 原画アイキャッチ情報
【代替テキスト】
イエスが弟子たちを派遣し、人々を教え、良いサマリヤ人のたとえを語る様子を描いた連作。旅立ち、喜び、問いかけ、助け合いの場面が温かく表現されている。
【キャプション】
弟子たちはイエスに遣わされ、町々で福音を伝えました。ある人は耳を傾け、ある人は背を向けたけれど、イエスのまなざしは常に「隣人」としての愛に向けられていました。
📌原画には、パブリックドメイン口語訳が含まれています。
https://j-bible.jimdofree.com/
🎨 らけるまの創作メモ|隣人を描こうとした日
この連作を描くとき、わたしの心にあったのは、「だれが隣人か」というイエスの問いでした。
信仰を知識として学ぶだけでなく、実際に目の前の人に寄り添えるか――それを自分にも問いながら描きました。
サマリヤ人のように静かに憐れみを持って歩む姿を、色とかたちで伝えたかったのです。
📝この記事のまとめ
- 72人の派遣は、平和を運ぶ使命であった
- イエスは信仰の本質を、幼子のような心とされた
- 良いサマリヤ人のたとえは、愛の行いが隣人を示すことを教えている
- 信仰とは、神を愛し、隣人を愛する歩みである
🕊️ 結びの祈り
主よ、あなたが遣わされた弟子たちのように、わたしたちもあなたの平和を運ぶ者であれますように。
自分の正しさにとらわれず、困っている人に手を差し伸べるサマリヤ人のような心を、どうか日々の中に育んでください。
あなたのまなざしが向いている人びとを、わたしも見つめることができますように。
🔔 次回の予告
次回は、「マルタとマリヤのもてなし」ルカの福音書10章38-42をあたたかく見つめてまいります。
📖この記事に関連する御言葉をもっと深く
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