🌱 はじめに
信仰の言葉は、ときに人の口から簡単に語られてしまうことがあります。
けれど、その言葉にいのちと力が宿るのは、心が主と結ばれているときだけです。
エペソで起こった「スケワの息子たち」の出来事は、イエス様の御名の重さと、真実な悔い改めがもたらす光を、静かに、しかし力強く教えてくれます。
✨ 使徒の働き ✨
👉
前回の記事「エペソでの宣教と奉仕」はこちらからご覧いただけます
📝 この記事を読むとわかること
- イエス様の御名を「利用する」ことの危うさ
- 悪霊の世界が知っている“本当の権威”
- 恐れが悔い改めへと変えられたエペソの人々の姿
- 主のことばが広がっていく霊的なプロセス
📖 この箇所の文脈
使徒19章では、パウロがエペソで長く宣教し、多くの人が主を信じるようになっていました。
神は特別な奇跡を行われ、悪霊が追い出され、病が癒されていきます。
その様子を見て、ユダヤ人のまじない師たちも「イエスの名」を使えば同じことができるのではないかと考えました。
その中に、大祭司スケワの七人の息子たちがいました。
しかし、彼らはイエス様を信じてはいなかったのです。
🖼️ 原画:『スケワの息子たち』(らけるま作)

🪷 やさしい解説
この出来事は、恐ろしい物語ではありません。
むしろ、「本物の信仰とは何か」を、神さまがやさしく、でもはっきりと教えてくださった場面です。
● イエス様の名は「呪文」ではない
スケワの息子たちは、
「パウロの宣べ伝えているイエスによって命じる。出て行け」使徒19:13
と語りました。
けれど、彼ら自身はイエス様と何の関係も持っていませんでした。
御名は、人の技や言葉を飾るための道具ではありません。
それは、主ご自身との関係の中でのみ語られる名なのです。
● 悪霊が知っていた“本当のこと”
悪霊はこう答えます。
「イエスなら自分は知っている。パウロもわかっている。だが、おまえたちは、いったい何者だ」使徒19:15
実は、悪霊がイエス様を知っているということは、福音書の時代から一貫しています。
イエス様が地上で宣教を始められたとき、悪霊たちは人間よりも先に、その正体を見抜いていました。
彼らは、
「あなたは神の子です」
「いと高き神の子イエスよ」
と叫び、イエス様が神の子であることをはっきり認めていました。
つまり、悪霊はイエス様を
「有名な人」や「力のある教師」として知っていたのではなく、
神の権威を持つお方として恐れていたのです。
だからこそ、スケワの息子たちに対して、
「イエスは知っている。パウロも知っている」
と言い切ったのです。
霊の世界では、
言葉や形式ではなく、
誰がイエス様に属しているのかが、すべてを分けます。
イエス様の名を知っていることと、
イエス様に属していることは、まったく別なのだということを、
この場面は静かに、しかし厳しく教えています。
● 恐れが悔い改めへと変えられた町
この出来事は、エペソ全体に広まりました。
人々は恐れましたが、その恐れは絶望ではなく、
悔い改めと告白へと導かれました。
魔術の書を焼き捨てる姿は、
過去との決別と、新しい歩みへの決意を表しています。
● 主のことばは止められない
こうして、主のことばはますます広まり、力を増していきました。
人の失敗さえも、神さまは用いて、
ご自身の栄光を現してくださるのです。
📖 聖書の「銀五万」って、どれくらい?
使徒19章19節に出てくる
「銀五万(5万枚の銀貨)」 は、一般に
👉 銀のドラクマ(=デナリ) と考えられています。
▶ 当時の1ドラクマ(1デナリ)とは?
- 一般労働者の1日分の賃金
- 福音書でも基準として使われている額です
💰 現代の金額に換算すると?
① 控えめな換算(1日1万円換算)
- 1デナリ ≒ 約1万円
- 5万日分 × 1万円
➡ 約5億円
② やや現実的な換算(1日1.5万円換算)
- 5万日分 × 1.5万円
➡ 約7億5千万円
③ 学術的に多く語られる幅
➡ 数億円〜10億円近い価値
📌 聖書学者の多くは
「少なく見積もっても数億円規模」
と考えています。
🔥 この数字が語っていること
ここで大切なのは、正確な円換算よりも意味です。
- エペソは魔術・呪術で有名な町
- 人々はそれを人生の財産として持っていた
- それを「まとめて」「公の場で」「焼き捨てた」
👉 これは
信仰のために少し手放したのではなく、
人生を支えていた価値観そのものを捨てた行為です。
🌼 こどもたちへのメッセージ
イエスさまの名前は、とてもだいじな名前です。
まほうのことばではありません。
イエスさまをだいすきで、
「たすけてください」「いっしょにいてください」
そう言える心に、イエスさまはよろこんで答えてくださいます。
🎚️ 弟子の告白
わたしは、いつも強い弟子ではありません。
わかっていても、信じきれず、従えない日もあります。
それでも、イエス様。
あなたの名を、自分の力のためではなく、
あなたを愛し、信頼する心から呼び求めたいです。
失敗の中でも、御国の希望を見上げながら、
今日もあなたに従う弟子でありたいと願います。
🖼 原画アイキャッチ情報
【代替テキスト】
スケワの息子たちが主イエスの名をみだりに用いた結果、恐れと悔い改めが町に広がり、魔術の書が焼き捨てられる様子を描いた挿絵(使徒19章13–20節)
【キャプション】
主イエスの名は真実な信仰の中でこそ力を現し、悔い改めを通して主のことばは力強く広がっていった。
📌 原画には、パブリックドメイン口語訳が含まれています。
https://j-bible.jimdofree.com/
🎨 らけるまの創作メモ|「御名の重さ」を描こうとした日
この原画を描いたとき、
「イエス様の名前って、どれほど大切なんだろう」
そんな問いが心にありました。
恐れの場面だけれど、
その奥にある“悔い改めの光”を描きたくて、
炎の中にも希望が残るように色を選びました。
失敗の先にも、主の道は続いている。
そのことを、そっと伝えられたらと願っています。
📝 この記事のまとめ
- イエス様の御名は、信仰関係の中で語られる名
- 霊の世界は「誰に属しているか」を知っている
- 恐れは、悔い改めと新しい歩みへと変えられる
- 主のことばは、人の弱さを超えて広がっていく
🕊️ 結びの祈り
主よ、
あなたの御名を軽んじてしまう心が、
もし私たちの中にあるなら、やさしく気づかせてください。
恐れを、悔い改めへと変え、
弱さを、従順へと導いてください。
この記事を読んでくださった一人ひとりの心に、
あなたの平安と光が注がれますように。
イエス様のお名前によって祈ります。アーメン。
🔔 次回の予告
次回は、
「エルサレムを目指すパウロ」使徒19章21–22節
パウロの心に芽生えた、神さまの大きなご計画を見ていきます。
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