神は悔い改める者を喜ばれる|ルカの福音書15章1-32

イエスが語られた3つのたとえ話――迷った羊、なくした銀貨、放蕩息子――を、それぞれの喜びの瞬間に焦点を当てて描いた一枚絵。聞き入る弟子たち、見つかった銀貨を見せて喜ぶ女性、羊を見つけた羊飼い、悔い改めた息子を迎える父の姿が、温かい色使いで描かれている。 教えとたとえ話|心に届くことば

🌱はじめに

どんなに離れてしまったとしても、神さまはわたしたちを見捨てることなく、愛をもって待ち続けてくださいます。ルカの福音書15章には、イエスさまが語られた3つのたとえ話が記されています。それは「失われた者を捜し出す神の心」を表す、とてもやさしく力強いメッセージです。今回は、この章に描かれた神のあわれみと喜びに心を向けてみましょう。



📝この記事を読むとわかること

  • ルカ15章に登場する3つのたとえ話の内容
  • 失われた者を喜んで迎える神の愛
  • 神の喜びにあずかることの意味

📖 この箇所の文脈|ルカの福音書15章

この章の直前、イエスさまは大勢の群衆に向かって、弟子として従うための厳しくも深い条件――自分の十字架を負って従うことや、すべてを捨てる覚悟について語られました(ルカ14章)。そのような背景の中で、今度は「取税人や罪人」と呼ばれた人々がイエスさまに近づいてきたのです。そして彼らを見て批判するパリサイ人たちに向かって、イエスさまは「神が悔い改めた者をどれほど喜ばれるか」を3つのたとえによって語られました。


🖼️ 原画:『神は悔い改める者を喜ばれる』(らけるま作)

イエスがパリサイ人たちに語る「迷った羊のたとえ」を描いた場面。イエスは人々の前に立ち、話している。背景には、見つかった羊を喜んで肩に担ぎ帰る羊飼いの姿も描かれている。
上段、一枚の銀貨をなくした女性が、明かりを灯して探す姿と、見つけた後に友人たちと喜ぶ姿が描かれている。
下段、父から財産を受け取る息子と、その後、遠い国で財産を浪費し、放蕩生活を送る様子が描かれている。
放蕩の末に豚の世話をして飢える息子と、その後、悔い改めて帰郷し、父にあたたかく迎えられ抱きしめられる様子が描かれている。
帰ってきた弟に対して怒る兄と、その兄を諭し抱きしめる父の姿が描かれている。背景には祝いの席の様子を伺うしもべたちの姿もある。

🪷やさしい解説

神さまの愛は、とても静かで、でも力強いものです。ルカ15章に登場する3つのたとえ話には、失われたものをあきらめずに探し出し、見つけたときに心から喜ぶ――そんな神さまの姿が描かれています。
この章を通して、神がどれほど私たち一人ひとりを大切に思っておられるか、その深い恵みに触れてみましょう。


◆「迷った羊のたとえ」ルカ15:1-7

100匹の羊のうち、1匹がいなくなってしまったとき、羊飼いは99匹を残してでも、その1匹を探しに出かけます。そして見つけたとき、肩に担いで喜んで帰り、皆に伝えて一緒に喜びます。これは、たとえ1人であっても神さまがその人を見失うことなく、悔い改めて帰ってくることを、天においても大きな喜びとされるという、神の愛の深さを教えています。


◆「なくした銀貨のたとえ」ルカ15:8-10

10枚の銀貨のうち1枚をなくした女性が、家中を掃き、明かりを灯して探し回り、見つけたときに友人たちを集めて喜ぶという話です。このたとえもまた、たった一人の悔い改めが、天にいる御使いたちの喜びをも引き起こすほどに大切であることを伝えています。


◆「放蕩息子のたとえ」ルカ15:11-32

父から財産をもらい、遠くの地でそれを浪費してしまった息子。やがて貧しくなり、悔い改めて父のもとに帰ってきます。父は彼を遠くから見つけ、走り寄って抱きしめ、盛大な祝いをします。それに対して不満を抱く兄に、父は「この弟は死んでいたのに生き返った。だから喜ぶのは当然だ」と語ります。

このたとえは、神がどれほど寛大で、悔い改めた者を惜しみなく迎え入れてくださるかを物語っています。


🌼こどもたちへのメッセージ

神さまは、どんなに遠くに行ってしまった人でも、帰ってきたらうれしくてしかたがないんだよ。イエスさまのお話は、神さまのやさしい心を教えてくれる宝物。きみの心がちょっぴりさびしいときも、きっと神さまはそばにいてくれるよ。


🎚️ 弟子の告白

主よ、わたしもあなたのもとから離れてしまうことがあります。自分の思いで歩き、あなたの愛を見失ってしまうこともあります。それでも、あなたが私を待っておられること、迎え入れてくださることに心から感謝します。御国の希望に生き、いつもあなたのもとへ立ち返る者でいられますように。


🖼 原画アイキャッチ情報

【代替テキスト】

  1. イエスが群衆にたとえを語る場面と、羊を担いで喜ぶ羊飼い
  2. 銀貨を探す女性と、見つけて喜ぶ様子/財産を受け取り旅立つ息子
  3. 豚の世話をする放蕩息子と、父に迎えられる帰郷の場面
  4. 怒る兄と、兄を抱きしめて語る父

【キャプション】
「神は、悔い改める者を両手を広げて迎えてくださいます」

📌原画には、パブリックドメイン口語訳が含まれています。
https://j-bible.jimdofree.com/


🎨 らけるまの創作メモ|「神の喜び」を描こうとした日

たとえ話の中にある「見つけた!」「帰ってきた!」という瞬間のよろこびを、見る人の心にも届けたくて筆をとりました。悔い改めは悲しいことではなく、神さまとつながりなおすしあわせな瞬間。その場にいるかのような親しみを感じてもらえたらと願っています。


📝この記事のまとめ

  • 神は、失われた者を探し出してくださる
  • 一人の悔い改めが、天に大きな喜びをもたらす
  • 神は無条件で、私たちを迎えてくださる
  • 神の愛は、常に待ち、抱きしめ、回復させる愛

🕊️ 結びの祈り

天の父なる神さま、あなたの限りないあわれみに感謝します。わたしたちがどこにいても、あなたは目をそらさず、愛をもって待ち続けていてくださることを、今日あらためて知りました。悔い改めるたびに、あなたのよろこびの中に包まれることを忘れずに、日々あなたに向かって歩ませてください。このページを読んでくださったすべての方が、神さまの愛を深く受け取れますように。アーメン。

🔔 次回の予告

次回は「抜けめのない管理人のたとえ」(ルカの福音書16章1-18)をご紹介します。どうぞお楽しみに。


📖この記事に関連する御言葉をもっと深く

イエスさまの御業やことばを、心静かにたどってみたい方へ。
テーマごとにまとめたカテゴリをご案内します。
きっと、あなたの今の歩みに寄り添う光が見つかりますように――

↓こちらからどうぞ:

🌱 癒し|病と心の回復
🌊 奇蹟|自然を超えた行い
🕊️ 赦しと解放|罪と重荷の自由
📖 教えとたとえ話
👣 応答する人々
🛤️ イエス様の足跡をたどる旅|福音書に導かれる7つのステージ

コメント

タイトルとURLをコピーしました