🌱はじめに
イエスさまは言葉を失っていた人をいやし、まわりの人々は驚きと戸惑いを覚えました。そのとき、イエスさまはご自身の力がどこから来るのか、どんな思いで人々に語りかけておられるのかを、静かに、しかしはっきりと教えてくださいました。今回の箇所では、「光」と「耳を傾けること」の大切さが、深く心に響いてきます。
✨ イエスさまの足跡をたどる旅へ ✨
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前回の記事「主の祈りと、父なる神への信頼」はこちらからご覧いただけます
📝この記事を読むとわかること
- イエスが語られた「神の国」の力について
- 「光」としての神のことばの意味
- 信仰において「ほんとうの幸い」とは何か
- 原画に描かれた聖書の世界観の深さ
📖 この箇所の文脈|弟子たちへの教えのつづき
この場面は、イエスが弟子たちに「主の祈り」を教えられた直後の出来事です(ルカ11:1-13)。祈りについての教えのあと、今度はイエスのなされるみわざと語られることばを通して、「神の国」がどのように現れているのかが明らかにされていきます。悪霊の追い出しをきっかけに、イエスは聞く者の心のあり方に光を当てていかれます。
🖼️ 原画:『口をきけなくする悪霊の追い出し』(らけるま作)



🪷やさしい解説
■ イエスの力とベルゼブルの力(ルカ11:14-23)
イエスは、口をきけなくする悪霊を追い出されました。奇跡を見た群衆の中には、イエスの力を「ベルゼブル(悪霊のかしら)」によるものだと非難する者もいました。イエスはそのような心に対し、「国が内部分裂すれば滅びる」と諭し、「わたしが神の指で悪霊を追い出しているのなら、神の国はすでにあなたがたのところに来ている」と語られます。
■ 汚れた霊が帰るとき(ルカ11:24-26)
追い出された霊が、住む場所を求めてさまよい、元の人のもとに戻ってくるというたとえ話です。心が空っぽのままだと、再び悪いものに支配されてしまうことがあります。心の中に神の言葉を住まわせ、守ることの大切さが語られています。
■ ほんとうの幸福(ルカ11:27-28)
イエスをたたえる女性に対し、イエスは「神の言葉を聞いて、それを守る人が幸いです」と応じられました。神に心を開き、みことばに耳を傾けることこそが、真の祝福であると教えられます。
■ 悪い時代は「しるし」を求める(ルカ11:29-32)
人々は「しるし」を求めましたが、イエスは「ヨナのしるし」しか与えられないと語ります。神のメッセージは、劇的な奇跡よりも、悔い改めと信仰を通して現れるのです。
「ヨナのしるし」とは、旧約聖書の預言者ヨナが、大魚の腹の中で三日三晩過ごし、その後ニネベの人々に悔い改めを告げた出来事を指しています。この出来事は、イエスご自身が三日後によみがえることを暗示しており、人々への最大のしるしは、イエスの死と復活そのものなのだと示されています。
■ からだのあかりについて(ルカ11:33-36)
「からだのあかりは目である」とイエスは語ります。目(心の向き)が澄んでいれば、内側も明るくなり、人生全体に光が差し込みます。光は隠されるものではなく、他の人を照らすためにある――そんなイエスの言葉が、静かに心に響きます。
🌼こどもたちへのメッセージ
イエスさまは、人の心の中まで見ておられます。こわいものを追い出して、わたしたちに「ひかり」の道を教えてくださいます。イエスさまのおはなしをよく聞いて、まっすぐに生きていこうね。
🎚️ 信仰のことば
「いや、むしろ、神の言を聞いて、それを守る人が、さいわいである。」(ルカ11:28)
🖼 原画アイキャッチ情報
【代替テキスト】
1枚目:群衆の前で悪霊につかれた男を癒すイエス。口をきけなかった男が話せるようになり、人々は驚きの表情を浮かべている。
2枚目:イエスの周りに集まる群衆の中で、ひとりの女性が声を上げてイエスを祝福する場面。イエスは、神の言葉を聞いて守る人こそ幸いだと語る。
3枚目:燭台の上に置かれたともし火が赤く力強く輝いている。イエスの言葉に耳を傾けるよう促す聖書の一場面を背景に描いている。
【キャプション】
1枚目:イエスは口をきけなくする悪霊を追い出され、人々はその力に驚きつつも、ベエルゼブルの力ではないかと疑いました(ルカ11:14–20)。
2枚目:イエスを褒め称える女性に対し、「いや、神の言葉を聞いてそれを守る人が幸いです」と語られるイエス(ルカ11:21–28)。
3枚目:イエスは、光が隠されるものではなく、私たちのからだのあかりであると教えられました(ルカ11:29–36)。
📌原画には、パブリックドメイン口語訳が含まれています。
https://j-bible.jimdofree.com/
🎨 らけるまの創作メモ|「ことばを話せるようになった日」
イエスさまのまなざしは、人の外側だけでなく、心の奥にまで届いていると信じています。口をきけなかった人が言葉を取り戻す場面を描きながら、イエスさまの語る言葉そのものが、わたしたちの中の沈黙をやさしくほどいてくださる――そんなイメージを込めました。
📝この記事のまとめ
- イエスの力は神の指によるものであること
- 空っぽの心ではなく、神の言葉で満たすこと
- 「ほんとうの幸い」とは、神の言葉を聞いて守ること
- 神の国は「しるし」ではなく、信仰によって見える
- わたしたちの目が澄んでいれば、全身も明るくなる
🕊️ 結びの祈り
主イエスさま、あなたの語られることばに、今日も耳を傾けることができますように。わたしたちの目が澄んで、心の中にあなたの光が満ちあふれますように。ことばを失っていた人が語れるようになったように、わたしたちの沈黙や不安も、あなたの光によって照らし出されますように。主の平安が、すべての読者の歩みに豊かにありますように。
🔔 次回の予告
次回は「律法学者、パリサイ人を責める」(ルカ11:37–54)をお届けします。イエスの厳しい言葉の中にある、ほんとうの正しさを一緒に見つめていきましょう。
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きっと、あなたの今の歩みに寄り添う光が見つかりますように――
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