安息日のいやしと神の国のまなざし|ルカの福音書13章10-21節

安息日にイエスが、18年間病に苦しむ女性にそっと手を置いて癒す場面。女性はまっすぐに立ち、神を賛美する。周囲には驚きや疑念の入り混じる人々の表情が描かれている。 癒し|病と心の回復

🌱はじめに
安息日、それは神さまが人を休ませるために設けられた、特別な日です。その日に、イエスさまは18年ものあいだ病に苦しむ女性に出会い、静かに手を置き、癒されるという出来事がありました(ルカの福音書13章10〜21節)。この物語は、律法とあわれみ、形式と命、そして神の国のまなざしについて、やさしく語りかけてくれます。


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👉 前回の記事「群衆への教え」はこちらからご覧いただけます


📝この記事を読むとわかること

  • ルカ13章10〜21節の背景と意味
  • 安息日にいやされた女性の物語の深いメッセージ
  • 神の国のたとえと、それが私たちの心にどう届くか
  • イエスさまのまなざしに学ぶ信仰の在り方

📖 この箇所の文脈|ルカによる福音書13章10〜21節

ルカの福音書13章では、イエスさまの旅が続く中でのさまざまな出会いと教えが記されています。今回の場面は、会堂での教えの中で起こった奇跡と、それに対する人々の反応、そして神の国のたとえへと続いていきます。


🖼️ 原画:『安息日に病気の女をいやす』(らけるま作)

イエスが安息日に、18年間病の霊に苦しめられていた女性に手を置いて癒し、まっすぐに立たせた場面を描いたイラスト。まわりにいた人々の驚きと歓び、また律法に固執する会堂司の様子も描かれている。
安息日に癒しを行ったイエスさまは、愛と真実のうちに女性を自由にされました。人の思いを超えて注がれる神のあわれみと解放の力が、今も生きています。

🪷やさしい解説

イエスさまは、ある安息日に会堂で教えておられました。そこに、18年間も病の霊に縛られ、体をまっすぐにすることもできない女性がいました。誰の目にも、その女性は長い苦しみを背負った人でした。

イエスさまは、その女性を見て、こう言われます。「女よ、あなたは病気から解放された。」そして、手を置かれると、たちどころに彼女の体はまっすぐになり、彼女は神を賛美しました。

このやさしく力強い行為に対して、会堂司たちは「安息日にいやすべきではない」と非難します。その理由は、安息日には労働を禁じる律法の解釈に従い、癒しの行為すら「労働」と見なされる場合があったからです。つまり、たとえ善い行いであっても、それが律法を破ることになるとみなされる厳格な姿勢が背景にありました。

しかし、イエスさまは、「この人はアブラハムの娘ではないか。安息日に解放されるべきではないか」と応じられました。

ここには、人を縛る宗教的な形式と、人を解放する神の愛との対比が描かれています。そしてイエスさまは、からし種やパン種のたとえを用いて、神の国は小さなものから静かに広がっていくことを語られました。

神の国とは、苦しむ者を見過ごさず、癒しと自由をもって包みこむ世界。イエスさまの目にとまる一人の存在が、その入り口なのです。


🌼こどもたちへのメッセージ

イエスさまは、みんなが気づかないところにいる人にも、ちゃんと気づいてくれます。やさしく、そっと手を置いて、「もう大丈夫だよ」と言ってくれるイエスさまが、いつもそばにいてくれることをわすれないでね。


🎚️ 弟子の告白

主イエスさま、あなたは見えない苦しみをも見抜き、あわれみをもって手を差し伸べてくださる方です。わたしも、誰かの痛みに気づける者となり、形式ではなく愛をもって歩めるようにしてください。あなたのまなざしに学び、今日も従います。


🖼 原画アイキャッチ情報

【代替テキスト】
イエスが安息日に、18年間病の霊に苦しめられていた女性に手を置いて癒し、まっすぐに立たせた場面を描いたイラスト。まわりにいた人々の驚きと歓び、また律法に固執する会堂司の様子も描かれている。

【キャプション】
安息日に癒しを行ったイエスさまは、愛と真実のうちに女性を自由にされました。人の思いを超えて注がれる神のあわれみと解放の力が、今も生きています。

📌原画には、パブリックドメイン口語訳が含まれています。
https://j-bible.jimdofree.com/


🎨 らけるまの創作メモ|小さな解放を描こうとした日

このイラストを描いたとき、「見えないところでずっと苦しんできた人に、イエスさまの手が届いた」という場面が心にありました。まっすぐになれなかった背中、それでも見つけてくださったイエスさまのまなざし。そのぬくもりと静けさが届きますように。


📝この記事のまとめ

  • 安息日にイエスが女性を癒した出来事は、神のあわれみの象徴である
  • 宗教的形式よりも、愛と自由が神の御心にかなっていることが語られている
  • 神の国は小さなことから静かに広がっていくという、からし種とパン種のたとえ
  • イエスさまのまなざしは、今も私たち一人ひとりに向けられている

🕊️ 結びの祈り

主イエスさま、私たちの小さな痛みや長く続いた苦しみに、あなたが目をとめてくださることを感謝します。形式ではなく、愛によって人を癒し、自由にされるあなたの働きに、今日も心を開かせてください。読む方のうちに、あなたのまなざしが届きますように。アーメン。


🔔 次回の予告

次回は、「ヨルダンを渡って、エルサレムへの前進の宣言」(ルカ13:22-35)を取り上げます。イエスさまの歩みに続く備えを、共に見つめましょう。


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