第5回：サルデスの教会――見せかけと真実

🌱 はじめに

サルデスの教会は、「生きている」という名がありながら、実際には「死んでいる」と主に言われた教会です。わたしたちの信仰生活が見せかけにとどまらず、真に生きたものであるかを静かに問いかけてきます。

📜 7つの教会と教会史における7つの時代

教会名	象徴する時代	特徴
エペソ	使徒時代（紀元30〜100年）	正統的な教理があるが、最初の愛から離れた教会
スミルナ	迫害時代（1〜4世紀）	苦しみに耐える信仰の教会
ペルガモ	国家教会時代（4〜5世紀）	妥協や寛容の中での信仰生活
テアテラ	暗黒時代（6〜15世紀）	誤った教理を許容した忍耐深い教会
サルデス	宗教改革時代（16〜17世紀）	外見上は生きているが霊的に死んでいた教会
フィラデルフィア	大宣教時代（18〜19世紀）	忠実な宣教と兄弟愛にあふれた教会
ラオデキヤ	背教時代（20世紀〜現代）	生ぬるく、キリストを締め出してしまった教会

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🗺️ 地図で見る「七つの教会（サルデス）」の旅路

主イエスがパトモス島にいたヨハネを通して語られた「七つの教会への手紙」は、小アジア（今のトルコ西部）を舞台にしています。
この地図を見ると、それぞれの教会がローマ街道に沿って順に置かれていることがわかります。

📍 地理・背景

サルデスはテアテラから南東に約50キロメートル。古代リディア王国の首都として繁栄し、主な産業は宝石、染料、繊維で有名で裕福な町でかつての栄光と財産を誇った都市でした。しかしその繁栄は過去のものとなり、精神的な緩みが広がっていました。教会もまた、その名ばかりの信仰に陥っていたのです。

• この教会は「宗教改革時代の教会」の型です。
• 16世紀～17世紀。1517年ルターがヴィッテンベルク城教会の扉に95カ条の提題を掲げました。1648年ヨーロッパ諸国の国際会議の始まり（ウェストファリア条約）（カトリック国とプロテスタント国の30年にわたる戦争）
• 教会は形式主義、儀式主義、世俗的、政治的な組織になっていき、名目上のクリスチャンが増えた。
• ①ヨーロッパでの国家教会、アメリカの植民地での教会
• ②ドイツやスカンジナビア諸国では、ルーテル教会
• ③英国では、聖公会
• ④スコットランドでは、長老派教会
• ⑤スイスでは、改革派教会
• サルデスとは、「逃れる者」、「逃れ出る者」という意味です。

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📖 聖書本文（黙示録3章1～6節）

※聖句にはパブリックドメインである口語訳聖書を引用しています。

黙 3:1　サルデスにある教会の御使に、こう書きおくりなさい。『神の七つの霊と七つの星とを持つかたが、次のように言われる。わたしはあなたのわざを知っている。すなわち、あなたは、生きているというのは名だけで、実は死んでいる。

黙 3:2　目をさましていて、死にかけている残りの者たちを力づけなさい。わたしは、あなたのわざが、わたしの神のみまえに完全であるとは見ていない。

黙 3:3　だから、あなたが、どのようにして受けたか、また聞いたかを思い起して、それを守りとおし、かつ悔い改めなさい。もし目をさましていないなら、わたしは盗人のように来るであろう。どんな時にあなたのところに来るか、あなたには決してわからない。

黙 3:4　しかし、サルデスにはその衣を汚さない人が、数人いる。彼らは白い衣を着て、わたしと共に歩みを続けるであろう。彼らは、それにふさわしい者である。

黙 3:5　勝利を得る者は、このように白い衣を着せられるのである。わたしは、その名をいのちの書から消すようなことを、決してしない。また、わたしの父と御使たちの前で、その名を言いあらわそう。

黙 3:6　耳のある者は、御霊が諸教会に言うことを聞くがよい』。

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🗂️ 聖書本文の要約と構造（黙示録3:1-6）

1. 差出人の紹介：「神の七つの霊と七つの星とを持つかた」
2. 教会への叱責：「生きているとされながら、実は死んでいる」
3. 勧告と命令：「目を覚ませ」「悔い改めよ」「思い起こせ」
4. 勝利の約束：「白い衣」「命の書から消されない」「御前で名を言い表される」

🌺 主の評価：叱責と希望

サルデスの教会は、他の教会とは異なり賞賛の言葉がありません。ただし、「その中にわずかに衣を汚さなかった者たちがいる」と記されており、少数の忠実な信仰者は守られていたことがわかります。

🔁 奨励と警告

主は繰り返し「目を覚ませ」と命じ、霊的な目覚めを促します。過去の信仰体験にとどまらず、「何を受け、聞いたかを思い起こし、それを守って悔い改めよ」と語られます。

🌟 勝利の者への約束

主は、勝利する者に「白い衣」「命の書に名を残す」「御父と御使いたちの前でその名を言い表す」と約束されます。これは、完全な義、永遠の命、そして主との親しい関係を表しています。

📝 記事のまとめ

• サルデスの教会は見せかけの信仰に陥っていた
• 主は「目を覚ませ」と霊的覚醒を求められた
• 忠実な者には白い衣と命の書の保証がある
• わたしたちも、日々主に立ち返ることが求められている

🕊️ 結びの祈り

主よ、 表面的な信仰に満足せず、 あなたの前で真に生きる者とならせてください。 わたしたちの霊の目を開き、 日々新たにあなたに悔い改める心を与えてください。 白い衣をいただくその日まで、あなたの御声に目覚めて歩めますように。 アーメン。

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