第2回：スミルナの教会――苦しみに耐える信仰

🌱 はじめに

スミルナの教会に宛てられた手紙は、苦しみの中でも忠実に主に従う信仰を教えてくれます。わたしたちが人生の困難に直面するとき、この手紙は静かに寄り添い、希望と励ましを与えてくれるのです。

📜 7つの教会と教会史における7つの時代

教会名	象徴する時代	特徴
エペソ	使徒時代（紀元30〜100年）	正統的な教理があるが、最初の愛から離れた教会
スミルナ	迫害時代（1〜4世紀）	苦しみに耐える信仰の教会
ペルガモ	国家教会時代（4〜5世紀）	妥協や寛容の中での信仰生活
テアテラ	暗黒時代（6〜15世紀）	誤った教理を許容した忍耐深い教会
サルデス	宗教改革時代（16〜17世紀）	外見上は生きているが霊的に死んでいた教会
フィラデルフィア	大宣教時代（18〜19世紀）	忠実な宣教と兄弟愛にあふれた教会
ラオデキヤ	背教時代（20世紀〜現代）	生ぬるく、キリストを締め出してしまった教会

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🗺️ 地図で見る「七つの教会（スミルナ）」の旅路

主イエスがパトモス島にいたヨハネを通して語られた「七つの教会への手紙」は、小アジア（今のトルコ西部）を舞台にしています。
この地図を見ると、それぞれの教会がローマ街道に沿って順に置かれていることがわかります。

📍 地理・背景

スミルナ（現在のイズミル、人口約20万人）は、エペソの北約55キロメートルにある港町で、当時のアジア州で最も美しい都市のひとつとされていました。商業都市でありながら、ローマ皇帝礼拝が盛んで、キリスト者にとっては非常に厳しい迫害の地でもありました。

• この教会は、「迫害時代の教会」の型です。
• 紀元100年頃～313年。ミラノ勅令により、キリスト教がローマの公認宗教となりました。
• スミルナという名前は「没薬」という意味です。

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📖 聖書本文（黙示録2章8～11節）

※聖句にはパブリックドメインである口語訳聖書を引用しています。

黙 2:8　スミルナにある教会の御使に、こう書きおくりなさい。『初めであり、終りである者、死んだことはあるが生き返った者が、次のように言われる。

黙 2:9　わたしは、あなたの苦難や、貧しさを知っている（しかし実際は、あなたは富んでいるのだ）。また、ユダヤ人と自称してはいるが、その実ユダヤ人でなくてサタンの会堂に属する者たちにそしられていることも、わたしは知っている。

黙 2:10　あなたの受けようとする苦しみを恐れてはならない。見よ、悪魔が、あなたがたのうちのある者をためすために、獄に入れようとしている。あなたがたは十日の間、苦難にあうであろう。死に至るまで忠実であれ。そうすれば、いのちの冠を与えよう。

黙 2:11　耳のある者は、御霊が諸教会に言うことを聞くがよい。勝利を得る者は、第二の死によって滅ぼされることはない』。

🗂️ 聖書本文の要約と構造（黙示録2:8-11）

1. 差出人の紹介：「初めであり、終りである者、死んだことはあるが生き返った者」
2. 教会への賞賛：「あなたの苦しみと貧しさを知っている」
3. 勧告と命令：「死に至るまで忠実であれ」
4. 勝利の約束：「いのちの冠」と「第二の死を受けない」

🌺 主の評価：賞賛と叱責

スミルナの教会には叱責がありません。これはフィラデルフィアと並び、主に完全に賞賛された教会のひとつです。苦しみと貧しさの中にありながら、「実際には富んでいる」と主は言われました。

🔁 奨励と警告

「恐れてはならない」「死に至るまで忠実でありなさい」――主イエスは、迫害に屈しないよう励ましと勇気を与えられます。試練は10日の間（象徴的表現）とされ、苦難にも終わりがあることを教えてくれます。

🌟 勝利の者への約束

「いのちの冠」を受け、「第二の死（永遠の滅び）」から守られる。この約束は、永遠の希望と報いを意味します。

📝 記事のまとめ

• スミルナの教会は、迫害と貧困の中でも忠実だった
• 主はその苦しみを知り、賞賛された
• 恐れることなく、忠実であり続けることが求められている
• 勝利する者には永遠のいのちの冠が約束されている

🕊️ 結びの祈り

主よ、 困難の中であなたに忠実に従ったスミルナの教会のように、 わたしたちも信仰を守り通す者となれますように。 恐れではなく、あなたへの信頼に満たされて、 「死に至るまで忠実であれ」との御声に応答できますように。 アーメン。

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