🌱はじめに：信仰のはじまりに戻るとき
エペソの教会にあてた手紙は、栄光の歴史と、ある悲しい現実を語ります。
それは「あなたは初めの愛から離れてしまった」というキリストのことば。
わたしたちも、信仰に慣れすぎてしまったとき、この言葉に静かに耳を傾けたいのです。
👉ヨハネの黙示録まとめ|全体像と解説ガイドはこちらからもご覧いただけます
📜 7つの教会と教会史における7つの時代
| 教会名 | 象徴する時代 | 特徴 |
|---|---|---|
| エペソ | 使徒時代（紀元30〜100年） | 正統的な教理があるが、最初の愛から離れた教会 |
| スミルナ | 迫害時代（1〜4世紀） | 苦しみに耐える信仰の教会 |
| ペルガモ | 国家教会時代（4〜5世紀） | 妥協や寛容の中での信仰生活 |
| テアテラ | 暗黒時代（6〜15世紀） | 誤った教理を許容した忍耐深い教会 |
| サルデス | 宗教改革時代（16〜17世紀） | 外見上は生きているが霊的に死んでいた教会 |
| フィラデルフィア | 大宣教時代（18〜19世紀） | 忠実な宣教と兄弟愛にあふれた教会 |
| ラオデキヤ | 背教時代（20世紀〜現代） | 生ぬるく、キリストを締め出してしまった教会 |
📌この記事を読むとわかること
- エペソの教会がどんな時代を象徴しているか
- 主イエスがこの教会をどのように評価されたか
- 「初めの愛」を取り戻すとはどういうことか
🗺️ 地図で見る「七つの教会（エペソ）」の旅路
主イエスがパトモス島にいたヨハネを通して語られた「七つの教会への手紙」は、小アジア（今のトルコ西部）を舞台にしています。
この地図を見ると、それぞれの教会がローマ街道に沿って順に置かれていることがわかります。
🪷やさしい解説：エペソの教会の歩みと警告
📖 エペソとはどんな町？
当時、小アジアの重要都市で、港町として商業と宗教の中心地でもありました。アルテミス神殿があり、多くの偶像礼拝が行われていました。
パウロが長期間滞在し、弟子訓練が実を結んだ場所でもあります（使徒19章）。教会は教理的にしっかりしており、異端にも毅然と立ち向かっていました。
📖 聖書本文（黙示録2章1～7節）
※聖句にはパブリックドメインである口語訳聖書を引用しています。
黙 2:1 エペソにある教会の御使に、こう書きおくりなさい。『右の手に七つの星を持つ者、七つの金の燭台の間を歩く者が、次のように言われる。
黙 2:2 わたしは、あなたのわざと労苦と忍耐とを知っている。また、あなたが、悪い者たちをゆるしておくことができず、使徒と自称してはいるが、その実、使徒でない者たちをためしてみて、にせ者であると見抜いたことも、知っている。
黙 2:3 あなたは忍耐をし続け、わたしの名のために忍びとおして、弱り果てることがなかった。
黙 2:4 しかし、あなたに対して責むべきことがある。あなたは初めの愛から離れてしまった。
黙 2:5 そこで、あなたはどこから落ちたかを思い起し、悔い改めて初めのわざを行いなさい。もし、そうしないで悔い改めなければ、わたしはあなたのところにきて、あなたの燭台をその場所から取りのけよう。
黙 2:6 しかし、こういうことはある。あなたはニコライ宗の人々のわざを憎んでおり、わたしもそれを憎んでいる。
黙 2:7 耳のある者は、御霊が諸教会に言うことを聞くがよい。勝利を得る者には、神のパラダイスにあるいのちの木の実を食べることをゆるそう』。
🗂️ 聖書本文の要約と構造（黙示録2:1–7）
- 差出人の紹介
「右の手に七つの星を持つ者、七つの金の燭台の間を歩く者」——キリストご自身が教会を見守り、導いておられるお方として紹介されます。 - 教会への賞賛
エペソの教会は、労苦し、忍耐し、悪を許さなかったことが評価されています。偽りの使徒を見分ける霊的な識別力も称賛されています。 - 勧告と命令
しかし彼らは「最初の愛から離れてしまった」と叱責されます。主は悔い改めを求め、「どこから落ちたのかを思い起こせ」と呼びかけます。 - 勝利の約束
勝利する者には、「いのちの木の実を食べさせよう」と主は約束されます。これは神との永遠の交わりの象徴です。
💬 賞賛と叱責
主イエスは、彼らの「労苦」「忍耐」「真理を守る姿勢」を高く評価されました。しかし同時に、こう語られます。
「あなたは初めの愛を捨ててしまった。」（黙示録2:4）
奉仕もあり、正しさもあったけれど、そこに愛がなかった――。これは今の私たちにも響くメッセージです。
🔁 奨励と警告
「どこから落ちたかを思い出し、悔い改めなさい」と主は呼びかけられました。悔い改めとは、感情的に悲しむことではなく、方向を変えること。
奉仕の熱心さが、主への愛から生まれているかを問い直す時です。
🌳 約束された希望
「勝利を得る者には、神のパラダイスにあるいのちの木の実を食べさせよう」との約束が与えられます。これは、永遠のいのちと親密な交わりの象徴です。
📝この記事のまとめ
- エペソ教会は、初代教会のように教理と熱心さに満ちていた
- しかし「初めの愛」が失われていた
- 主は悔い改めと、愛に満ちた奉仕への回帰を求めておられる
- 勝利を得る者には「いのちの木」の約束がある
🕊️結びの祈り
主よ、
あなたを信じて歩み始めたあの頃の愛を、
わたしたちのうちにもう一度思い起こさせてください。
日々の奉仕や知識が、あなたへの愛から流れ出るものでありますように。
どうか、私たちの心にある灯を、絶やさぬようお守りください。
アーメン。
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