番兵たちの報告|真実に背を向ける人々

木目調の背景の中、左側には赤い装備を着たローマ兵たちが黒い袋を手にして並び、右側では黒い衣をまとった祭司長たちが金を渡しながら密談している。兵士たちの表情には不安が、宗教指導者たちには策略がにじむ場面。 イエス様の足跡を巡る旅

🌱 はじめに

イエス様がよみがえられた朝、その出来事を最初に体験したのは女性たちでした。しかし一方で、その現場を見ていた番兵たちもいました。今回は、マタイの福音書に記された「番兵たちの報告」に注目し、復活の光に対する人々の反応を静かに見つめていきます。



📝 この記事を読むとわかること

  • 番兵たちが見たことと、その後の行動
  • 祭司長や長老たちの策略と対応
  • 真実を前にしたときの人間の心の反応
  • 現代に通じる「真実との向き合い方」への示唆

📖 この箇所の文脈|復活の光と影

前回は、イエス様がマグダラのマリヤと女たちに現れたことを見ました。その出来事の直後、墓を守っていた番兵たちも都に戻り、出来事を祭司長たちに報告します。

しかし、宗教指導者たちはこの驚くべき真実に耳を傾けるのではなく、むしろ金を用いて番兵たちの口を封じ、嘘の証言を広めるよう指示します。「弟子たちが夜中に盗んだ」と。

この出来事は、復活という圧倒的な真理に対し、人の心がどのように反応するのかを静かに問いかけています。


🖼️ 原画:『番兵たちの報告』(らけるま作)

イエスの復活を目撃した番兵たちが、祭司長たちに報告している場面。赤い鎧の番兵たちは袋を手にし、黒い衣をまとった宗教指導者たちは密談しながら銀を渡している。背景には緊張感と策略の空気が漂う。
よみがえりの事実を前に、人は真実を語るか、それとも口を閉ざすか。復活を隠そうとした人々の動きの中にも、神のご計画は静かに進められていました――マタイ28章より。

🪷 やさしい解説

墓の番をしていた兵士たちは、イエス様の復活という出来事をその目で見ました。しかし彼らはそれを、そのまま真実として受け入れることができませんでした。

兵士たちは都に戻り、祭司長たちにすべてを報告します。ところが、祭司長たちはその証言を封じるために金を渡し、「弟子たちが盗んだ」と言うように命じます。この嘘は当時の人々の間に広まり、イエス様のよみがえりを否定する声となっていきました。

ここには、人が真理を前にしたとき、恐れや利害から目を背けてしまう姿が描かれています。しかし、それでも真理は変わらずそこにあり、神のご計画は揺らぎません。

🧭 補足:なぜ兵士たちは祭司長たちのもとへ行ったのか?

本来であれば、ローマ兵は上官であるピラトに報告すべきところですが、彼らが向かったのは祭司長たちでした。これは、彼らがもともと宗教指導者の要請により墓を警備していたこと、そして何よりもローマの封印が破られたことが死罪にあたる重罪だったため、恐れからまず祭司長たちに助けを求めたと考えられます。

実際、マタイ28章14節では、祭司長たちが「もし総督に知られても、われわれが説得して、あなたがたに迷惑がかからないようにしよう」と語っており、彼らが兵士たちを政治的に保護する構図が見てとれます。

恐れと保身の中で沈黙を選んだ兵士たち。しかしその背景には、誰もが持つ弱さと、信仰を選ぶかどうかの岐路がありました。


🌼 こどもたちへのメッセージ

ほんとうのことを見たのに、うそを言うように言われた兵士たち。イエスさまがよみがえったのは、こわいけど、すばらしいことでした。わたしたちは、こわくても、まっすぐにほんとうのことを大切にできるように、おいのりしましょう。


🎚️ 弟子の告白

主よ、真理が目の前にあるとき、私の心は恐れに揺れ動きます。人の声に流されやすい私ですが、あなたの復活の真実に立ち続けられるようにしてください。たとえ小さな信仰でも、あなたを信じ続ける者として、日々歩ませてください。


🖼 原画アイキャッチ情報

【代替テキスト】
イエスの復活を見た番兵たちが、祭司長たちに報告している場面。金を受け取る兵士たちと、それを密かに指示する宗教指導者たち。

【キャプション】
復活の証人となった兵士たちは、真実を語るよりも金と引き換えに沈黙を選びました。真理に背を向ける人々の姿を描いた一枚です。

📌原画には、パブリックドメイン口語訳が含まれています。
https://j-bible.jimdofree.com/


🎨 らけるまの創作メモ|闇に向けられた背中

この絵を描いたとき、心にあったのは「真理に背を向ける人の姿」でした。番兵たちが見たのは、世界を変える奇跡だったのに、それを語ることができなかった。その姿に、自分自身の弱さも重なって見えました。それでも、主の真理はまっすぐで、変わらない。その光を信じて描きました。


📝 この記事のまとめ

  • 番兵たちは復活の現場を見ていた
  • 祭司長たちは金を使って偽りを広めた
  • 真理を前にした人間の恐れと選択
  • 神のご計画は偽りの中でも進んでいく

🕊️ 結びの祈り

主よ、あなたの復活の光が、偽りの闇にも照らし続けていることを感謝します。弱さの中にある者にも、真実を語る勇気を与えてください。わたしたちが、あなたの真理を愛し、誠実に歩む者とされますように。真理の主イエス・キリストの御名によって祈ります。


🔔 次回の予告

次回は、ルカの福音書24章13–35節「エマオへの道」を歩く弟子たちの物語を通して、復活の主との出会いを見ていきます。


📖この記事に関連する御言葉をもっと深く

イエスさまの御業やことばを、心静かにたどってみたい方へ。
テーマごとにまとめたカテゴリをご案内します。
きっと、あなたの今の歩みに寄り添う光が見つかりますように――

↓こちらからどうぞ:

🌱 癒し|病と心の回復
🌊 奇蹟|自然を超えた行い
🕊️ 赦しと解放|罪と重荷の自由
📖 教えとたとえ話
👣 応答する人々
🛤️ イエス様の足跡をたどる旅|福音書に導かれる7つのステージ
✨感謝のことば
最後まで読んでくださって、ほんとうにありがとうございます。
あなたの心に、今日も小さな光が灯りますように――
またいつでもお越しくださいね🕊️
イエス様の足跡を巡る旅
著作権
本作品は、聖書に忠実に、神様との対話の中で心を込めて描いた原画です。文化庁に著作権登録済みであり、無断使用・転載はご遠慮くださいますようお願いいたします。 This artwork was prayerfully created in faithful reflection of the Bible and through a personal dialogue with God. It is registered with the Agency for Cultural Affairs, Japan. Unauthorized use or reproduction is not permitted.
Ark of Grace Galleryをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました