🌱 はじめに
ヨハネの黙示録は、終末の時代に現れる「反キリスト」の姿を描いています。
その存在は、人々を惑わし、神に敵対する力を持って世界を支配しようとします。
しかし、聖書はこの獣の背後にある真実と、信仰を持つ者たちへの励ましも同時に伝えてくれています。
今日は、黙示録13章に登場する「海からの獣」に焦点をあて、その意味と警告、そして信仰の希望を見つめていきましょう。
📝 この記事を読むとわかること
- 「海からの獣」が意味する存在とは何か
- 反キリストの権威と行動
- 終末の時代における信仰者への励まし
- 子どもたちにも伝えたいメッセージ
🖼️ 原画:『海からの獣(反キリスト)』(らけるま作)

🪷 やさしい解説
ヨハネが幻で見た「海から上ってくる獣」は、異邦人世界の最後の支配者、すなわち「反キリスト」の象徴です。
この獣には、10本の角と7つの頭がありました。これは10か国の連合と、その中で現れる独裁的な支配者(反キリスト)を意味します。
この獣はひょう、くま、しし――過去の大帝国(バビロン、ペルシア、ギリシア)の特徴を持っており、過去の権威が集約された存在です。
そして、サタンはこの獣に、自分の力と大きな権威を与えました。
反キリストは一度致命的な傷を受けて死にますが、サタンの力によって“復活”し、人々を驚かせ、崇拝させるようになります。
そして42か月間、地上において神の民を迫害し、世界を支配します。
しかし、聖書はそのような時にも、信仰者に語りかけます。
「ここに、聖徒たちの忍耐と信仰とがある」(13:10)
それは、どんな時代でも神を見上げて歩む者たちへの励ましの言葉です。
🕯️ 「偽りの力に満ちても、真の神は変わらない」
人々が「だれがこの獣に敵し得ようか」と言うほど、反キリストは圧倒的な力を持つように見えます。
けれど、神の支配はその上にあります。
神を信じる者は、剣によってではなく、忍耐と信仰によってこの時代を生き抜くように召されています。
🕯️「それでも、まだ待っていてくださる」――大患難が始まる前に
ラッパの音は、愛のうちに鳴り響いています。
まもなく、イスラエルがある国と平和条約を結んだときに大患難時代、偽のキリストに従う時代が始まると言われています。
それは、聖書が語る「大患難時代」――信じる者さえ試される、深く苦しいとき。けれど、今ならまだ間に合います。
神さまは、滅びではなく希望の道を用意してくださっています。
🌼 こどもたちへのメッセージ
神さまにさからう悪い力が世界にあらわれても、わたしたちはこわがらないで大丈夫です。
神さまは、ぜったいにまけない、ほんとうの王さまです。
どんな時でも、神さまをしんじておねがいしていれば、神さまがまもってくださいます。
🎚️ 信仰のことば
「ここに、聖徒たちの忍耐と信仰とがある。」(黙示録13:10)
終末の厳しい時代にあっても、神を信じる者には揺るがない支えがあります。
力ではなく、信仰によって歩む者が神の国にふさわしいのです。
🖼 原画アイキャッチ情報
【代替テキスト】
海から現れたヒョウのような斑点のある獣が、十本の角と七つの頭を持ち、群衆が地にひれ伏して拝んでいる場面。背景には海と青空が広がっている。
【キャプション】
終末の時代に現れるとされる「反キリスト」。人々はこの偽りの支配者にひれ伏すが、聖書はその先にある神の支配と希望を語っている。
📌原画には、パブリックドメイン口語訳が含まれています。
🎨 らけるまの創作メモ|偽りの王が立つとき
この原画では、あえて「獣」の姿を人間的に、でもどこかおそろしく表現しました。
人々がひれ伏している姿は、偽りの力に従う群衆の姿――でも、空は青く、海は静かです。
それは、どんなに偽りが支配しているように見えても、神のつくられた世界は変わらないということを伝えたかったのです。
地に伏す人ではなく、天を仰ぐ者でありたい――そんな想いで描きました。
📝 この記事のまとめ
- 海からの獣は終末の世界支配者・反キリストを表している
- サタンの力によって偽りの“復活”をし、世界を惑わす
- 42か月間、信仰者への激しい迫害がある
- 聖徒は力ではなく忍耐と信仰をもって立ち続ける
- 神の計画は偽りの支配をも超えて進んでいく
🕊️ 結びの祈り
愛する天の父なる神さま、
終わりの時代に現れる偽りの支配者のことを、聖書を通して知ることができ、感謝します。
人の目には強そうに見えるものでも、あなたのご支配の下では、何一つとしてあなたに勝るものはありません。
私たちがこの時代に生きる中でも、真理を見失わず、あなたに信頼し、
忍耐と信仰をもって歩む者とならせてください。
目に見える力ではなく、御言葉にとどまる強さを、今日も心に刻ませてください。
主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
🔔 次回の予告
地からの獣(偽預言者)|ヨハネの黙示録13:11-18
偽りの奇跡で人々を惑わすもう一つの獣――信仰者にとっての真の識別力について見ていきます。
📘 ヨハネの黙示録をもっとくわしく知りたい方へ
🔎 黙示録とはどんな書?終末の預言と希望のメッセージをやさしく解説しています。
🕊️ 聖書の最後に記されたこのヨハネの黙示録は、
恐れではなく、備えと希望のために与えられた、最も祝福された預言書です。
読む者、聞く者、心に留める者に祝福があると、はじめから約束されています
この預言の言葉を朗読する者と、これを聞いて、その中に書かれていることを守る者たちとは、さいわいである。時が近づいているからである。(黙示録1:3)。
どうか心を静めて、神の御声に耳を傾けてみてください。
コメント