🌱 はじめに
聖書の最後の書、ヨハネの黙示録には、神の御心と終わりの日の出来事が、象徴に満ちた言葉で描かれています。
その中で「七つの鉢の裁き」は、地に注がれる神のさばきのクライマックスとして現れます。
今回はその「第六の鉢」の場面──ユーフラテス川が枯れ、東からの王たちが召集される場面(黙示録16章12〜16節)を、イラストとともにやさしくひもといていきましょう。
また、「ハルマゲドン」と呼ばれる場所と、終末の戦いの時系列についても一緒に考えてみたいと思います。
📝 この記事を読むとわかること
- 第六の鉢の裁きの内容と意味
- ハルマゲドンとはどこで、いつ何が起きるのか
- 黙示録に描かれる象徴的な戦いの本質
- 私たちが今、どのように備えるべきか
🖼️ 原画:『第六の鉢の裁き』(らけるま作)

🪷 やさしい解説
この原画は、ヨハネの黙示録16章12〜16節に描かれている「第六の鉢」の裁きをもとにしています。
天使が鉢をユーフラテス川に注ぐと、水がかれてしまい、東の王たちの軍勢が西へと進軍する道が開かれます。これは、終末に向けての霊的な準備段階を象徴しています。
その後、龍(サタン)、獣(反キリスト)、偽預言者の口から、カエルのような三つの汚れた霊が出てきます。これらは、王たちを惑わし、「全能者の大いなる日の戦い」のために召集する霊です。
聖書はその集合場所を「ヘブル語でハルマゲドンと呼ばれる所」と記します。
🗺️ ハルマゲドンはどこにある?
「ハルマゲドン」は、ヘブル語で「メギドの山(Har Megiddo)」を意味するとされていますが、実際にはイスラエルのイズレエル平野にあるメギドの丘(テル・メギド)の周辺地域を指すと考えられています。
古来から戦略的にも歴史的にも重要な戦場で、聖書の多くの戦いもここで起きました。
⏳ ハルマゲドンの戦いはいつ?
黙示録16章では、悪の三位一体(龍・獣・偽預言者)によって王たちがハルマゲドンに集められる場面が描かれています。
しかし、実際の戦いそのものはまだ起きていません。
その「本番の戦い」は、黙示録19章でキリストが栄光のうちに再臨されるときに描かれます。
白い馬に乗ったキリストが天の軍勢を率いて来られ、地上に集まった王たちの軍勢と対峙します。そして、悪の勢力は完全に敗北するのです(黙示録19:11–21)。
✨ 霊的な目を覚まして
この一連の出来事は、ただの歴史的戦争ではなく、「霊的な戦い」の象徴でもあります。
「見よ、わたしは盗人のように来る」という言葉(16:15)は、突然の主の来臨に備えて、目を覚まして歩むことを私たちに教えています。
🕯️「それでも、まだ待っていてくださる」――大患難が始まる前に
ラッパの音は、愛のうちに鳴り響いています。
まもなく、イスラエルがある国と平和条約を結んだときに大患難時代、偽のキリストに従う時代が始まると言われています。
それは、聖書が語る「大患難時代」――信じる者さえ試される、深く苦しいとき。どんな備えも、大患難時代には通用しません。
お金も物も頼れないその時、唯一の避け所はキリスト。
信じることこそが、あなたの命を守ります。けれど、今ならまだ間に合います。
神さまは、滅びではなく希望の道を用意してくださっています。
🌼 こどもたちへのメッセージ
みんなが朝おきるとき、「おきなさい」とやさしく言ってくれる人がいるよね。
この聖書のことばも、イエスさまが「目をさまして、ちゃんとした心でいようね」と声をかけてくれているような言葉なんだよ。
神さまのひかりの服をきて、まっすぐに歩もうね。
🎚️ 信仰のことば
「見よ、わたしは盗人のように来る。」(黙示録16:15)
この一節は、終末の時を予告すると同時に、日々の生活の中でも目を覚まして歩むようにという、主からの呼びかけです。
今ここで、私たちの心を主に向けて、日々の選びを重ねていきましょう。
🖼 原画アイキャッチ情報
【代替テキスト】
三つの不浄な霊が口から出てくる様子と、ユーフラテス川の枯渇、軍勢が東からハルマゲドンに向かって進軍する様子を描いた、黙示録16章12〜16節に基づく象徴的な原画。
【キャプション】
「第六の鉢の裁き」──ユーフラテス川が干上がり、東方の王たちがハルマゲドンへと導かれていく黙示録の光景。龍、獣、偽預言者の口から出る三つの霊が、終末の戦いへの道を準備する。
📌原画には、パブリックドメイン口語訳が含まれています。
🎨 らけるまの創作メモ|終わりのときを描こうとした日
この絵を描いた日は、世界の混乱や争いのニュースが心に重く響いていました。
そんな中で、聖書が語る「終わりの時」は恐ろしいだけのものではなく、「目を覚ましていなさい」という神さまのやさしい警告でもあると感じました。
このイラストには、人間の争いの背後に働く霊的な力と、それを見極める目の大切さを込めています。
混沌の中にあっても、主に心を向けることの意味を、静かに問いかけたくて筆をとりました。
📝 この記事のまとめ
- 第六の鉢の裁きでは、ユーフラテス川が枯れて東の王たちに道が開かれる
- 龍・獣・偽預言者から三つの霊が出て王たちを惑わし、召集する
- ハルマゲドンとは、イスラエルのイズレエル平野にある実在の地名
- 黙示録16章は「召集」、19章でキリスト再臨と「本番の戦い」
- 主は私たちに、目を覚まし備えるようにと呼びかけている
🕊️ 結びの祈り
愛する主よ、
あなたのご計画は、私たちの思いを超えて大きく、深く、正しいものであることを覚えます。
混乱と争いの中にあるこの世界で、あなたの御声に気づく耳と、御言葉に立つ心を私たちに与えてください。
あなたが再び来られるその日まで、恐れることなく、目を覚まして歩めるように助けてください。
どうか、この記事を読んでいる一人ひとりに、あなたの平安と希望が豊かに注がれますように。
主イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
🔔 次回の予告
次回は「第七の鉢の裁き──すべては成し遂げられた」(黙示録16:17〜21)を、原画とともに味わっていきます。
📘 ヨハネの黙示録をもっとくわしく知りたい方へ
🔎 黙示録とはどんな書?終末の預言と希望のメッセージをやさしく解説しています。
🕊️ 聖書の最後に記されたこのヨハネの黙示録は、
恐れではなく、備えと希望のために与えられた、最も祝福された預言書です。
読む者、聞く者、心に留める者に祝福があると、はじめから約束されています
この預言の言葉を朗読する者と、これを聞いて、その中に書かれていることを守る者たちとは、さいわいである。時が近づいているからである。(黙示録1:3)。
どうか心を静めて、神の御声に耳を傾けてみてください。


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