🌱はじめに
旧約聖書は、天地創造からイスラエルの民の歴史、そして神との契約について語る書物です。人類の起源、神との関係、そしてイスラエルの民がどのようにして神に選ばれ、試練を経てきたのかが描かれています。本稿では、旧約聖書の主要な出来事、特に創世記における創造と堕落、アブラハムとの契約、出エジプト、そしてイスラエル王国の興亡について概説します。

📝この記事を読むとわかること
- 旧約聖書の主要な出来事と人物
- イスラエルの民と神との関係
- 旧約聖書における神の計画の進行
創世記:創造と堕落

旧約聖書の最初の書である創世記は、神による天地創造の物語から始まります。神は光と闇を分け、空と海を創造し、大地に植物を生やし、太陽、月、星を空に配置しました。そして、魚や鳥、獣を創造し、最後に神に似せて人間、すなわちアダムを創造しました。神はアダムをエデンの園に置き、園の管理を任せました。
その後、神はアダムのためにエバを創造し、二人は園で幸福に暮らしていました。しかし、神は彼らに一つの禁令を与えました。それは、園の中央にある善悪の知識の木の実を食べてはならないというものでした。もしそれを食べれば、必ず死ぬと神は警告しました。
しかし、蛇(悪魔)はエバを誘惑し、その実を食べれば神のように善悪を知ることができると唆しました。エバは誘惑に負け、その実を食べ、アダムにも分け与えました。その結果、彼らは自分たちが裸であることに気づき、神の命令に背いたことを悟りました。
神は彼らの罪を知り、アダムとエバをエデンの園から追放しました。そして、彼らには苦しみと死が与えられました。アダムは土地を耕し、エバは出産に苦しむことになりました。こうして、人類は罪と苦しみに満ちた世界を歩むことになったのです。
アブラハムとの契約

創世記には、アブラハムという人物が登場します。アブラハムは、神から故郷を離れて神が示す地へ行くように命じられました。神はアブラハムに対し、彼の子孫を大いなる国民とし、彼を通して地上のすべての民族が祝福されるという契約を結びました。
アブラハムは神の言葉を信じ、故郷を離れて約束の地カナンへ向かいました。しかし、アブラハムには子供がいませんでした。神はアブラハムに、彼の子孫が星のように多くなると約束しました。
アブラハムは高齢になり、妻サラも子供を産む年齢ではありませんでした。しかし、神はサラに子供を授けることを約束し、その通りにサラはイサクを産みました。イサクはアブラハムの信仰の証であり、神の約束の成就でした。
神はアブラハムの信仰を試すために、イサクを犠牲として捧げるように命じました。アブラハムは神の命令に従い、イサクを祭壇に捧げようとしました。しかし、神は天使を遣わし、アブラハムの手を止めました。神はアブラハムの信仰を認め、彼を祝福しました。
出エジプト記:モーセと解放

出エジプト記は、イスラエルの民がエジプトで奴隷として苦しんでいた時代から始まります。イスラエルの民は増え続け、エジプトの王ファラオは彼らを恐れ、過酷な労働を課しました。
その頃、モーセという人物が生まれました。モーセは、エジプトの王女に拾われ、王子として育てられました。しかし、モーセは自分の同胞であるイスラエルの民が苦しんでいるのを見て、彼らを助けようとしました。
モーセは、エジプト人を殺してしまい、ミディアンの地に逃亡しました。そこでモーセは神の啓示を受け、イスラエルの民をエジプトから解放するように命じられました。
モーセはエジプトに戻り、ファラオにイスラエルの民を解放するように要求しました。しかし、ファラオはそれを拒否しました。神はエジプトに十の災いを下し、ついにファラオはイスラエルの民を解放することを認めました。
イスラエルの民はエジプトを脱出し、紅海を渡りました。ファラオは軍隊を率いて彼らを追跡しましたが、神は紅海を割ってイスラエルの民を通し、ファラオの軍隊を海に沈めました。
イスラエルの民はシナイ山に到着し、モーセは神から十戒を含む律法を授けられました。イスラエルの民は神と契約を結び、神の民として生きることを誓いました。
イスラエル王国の興亡

イスラエルの民は約束の地カナンに入り、定住しました。その後、サウルが初代の王となり、ダビデ、ソロモンと続きました。ダビデ王はイスラエルを統一し、エルサレムを首都としました。ソロモン王は神殿を建設し、イスラエル王国は繁栄の時代を迎えました。
しかし、ソロモン王の死後、イスラエル王国は北イスラエル王国と南ユダ王国に分裂しました。両王国は互いに争い、やがて北イスラエル王国はアッシリア帝国によって滅ぼされ、南ユダ王国もバビロン帝国によって滅ぼされました。
ユダヤの人々はバビロンに捕囚として連れて行かれ、神殿は破壊されました。しかし、彼らは信仰を失わず、故郷に戻ることを願い続けました。ペルシャ帝国のキュロス王は、ユダヤの人々に故郷に戻ることを許可し、神殿の再建を支援しました。
まとめ

旧約聖書は、神の創造からイスラエルの民の歴史、そして神との契約について語る書物です。創世記における創造と堕落、アブラハムとの契約、出エジプト、そしてイスラエル王国の興亡は、旧約聖書の主要な出来事であり、その後のユダヤ教、キリスト教の信仰の基礎となっています。旧約聖書は、神と人との関係、罪と救い、そして神の約束の成就について深く考えさせられる書物です。
📝この記事のまとめ
- 旧約聖書では、神の創造と人間の堕落が語られます。
- 神はアブラハムと契約を結び、信仰の民を導かれました。
- モーセを通してイスラエルの民をエジプトから解放されました。
- ダビデ王を選び、王国を築かれました。
- これらの物語を通して、神の救いの計画と人間の信仰の歩みを知ることができます。
📚聖書の全体像の関連記事
📖この記事に関連する御言葉をもっと深く
イエスさまの御業やことばを、心静かにたどってみたい方へ。
テーマごとにまとめたカテゴリをご案内します。
きっと、あなたの今の歩みに寄り添う光が見つかりますように――
↓こちらからどうぞ:
コメント